震度7の揺れを2回も記録した熊本地震に被災し、あらためてこうしておけば良かったと思うことがたくさんあります。
長年東京で暮らしていましたが、その時は地震に対する意識がとても強く、それなりの備えをしていましたが、故郷熊本に帰ってからはまったくその意識もなくなり、熊本地震に遭遇した際は何の備えもありませんでした。
恥ずかしながら、我が家には懐中電灯すらありませんでした。
大地震に見舞われると、家屋や家財にダメージを被ることはある程度仕方がありません。
そのダメージを少しでも少なくすることが地震への備えと対策なんです。
どんなに万全な地震への備えと対策を行ったとしても、大地震の前では100%無傷ではいられないんです。
地震による被害を1割でも2割でも減らす、それが地震への備えと対策です。
家屋や家財といった財産を守ることは大切です。
しかし、自分や家族の生命を守ることはもっと大切です。
熊本地震では多数の死傷者が出ました。
先ずは命を守る行動、その次に負傷をしない行動が大切です。
幸いケガもせず無事でしたら、次は健康を維持することが大切なんです。
大地震に被災すると自分や家族は無事であっても、その後の驚くような生活の不自由さから健康を損ねるケースも多いんです。
実際熊本地震では多くの方々が家に戻れず、乗用車に寝泊まりする車中泊を余儀なくされました。
実際私もご近所の皆さんも本震当日は野宿でしたし、その後数日は車中泊でした。
その車中泊でエコノミークラス症候群になり亡くなった方もいらっしゃいます。
電気、ガス、水道のライフラインは寸断し、日常では考えられないような不自由に見舞われます。
この章では熊本地震に被災した経験から、地震発生後に取るべき行動について説明したいと思います。