熊本地震において家具の転倒で圧倒的に多かったのが食器棚の転倒です。
我が家の食器棚は転倒を免れましたが、50㎝以上前に飛び出していました。
地震対策用のストッパーがついていたにも関わらず、家内が扉を開けていたので食器類が飛び出して多数割れてしまいました。
近所の方に聞いても食器棚の転倒は多かったですね。
食器棚はキッチンの背後に設置する場合が多いので、ほとんどの家庭は食器棚がシンクにもたれかかる形で倒れたそうです。
食器を収納する上部が観音開きの食器棚は食器が飛び出して全てダメになっています。
また、食器棚の前面扉がガラスになっているものが多く、そのガラスが割れ食器棚自体がダメになってしまうケースも多かったですね。
私の隣の実家は食器棚は転倒しませんでしたが、食器棚が木製の観音開きのタイプでしたので、中の食器の大半が飛び出しダメになりました。
食器棚自体がその上部に食器を収納するタイプが多いので、重心が高くなり転倒するケースが多かったのだと思います。
食器棚の地震による転倒を防ぐ道具として、天井に突っ張る転倒防止のつっぱり棒をされていたお宅では、食器棚は倒れなかったんですが、そのつっぱり棒で天井に穴が開いてしまったそうです。
食器棚の転倒防止策
家具転倒防止伸縮棒
天井に突っ張る転倒防止のつっぱり棒です。
これが最も簡単で安価な方法です。
大きさにもよりますが、2個セットで1,000円くらいから販売されています。
しかし、上述の通り食器棚は倒れなかったんですが、そのつっぱり棒で天井に穴が開いてしまったお宅もあります。
ですから、天井との設置面積の広いものが天井へのダメージが少ないと思います。
また、2本の棒で突っ張るケースがほとんどですが、この本数を増やすとダメージが分散し天井も傷みにくくなります。(見た目は悪くなりますが)
家具転倒防止安定板
これも簡単で安価な方法です。
家具の下に敷くだけで、家具の転倒を防ぎます。
ネジやクギを使わないので、家具をキズつけることもありません。
サイズにもよりますが1,000円いないで買うことができます。
上述の家具転倒防止伸縮棒と併用すると効果テキメンでしょう。
耐震ストッパー
これはネジ釘で留めるものや粘着テープで留めるものなど様々なタイプがあります。
食器棚を壁や柱や床などと直接固定する方法で、転倒防止としては非常に有効ですが、家にキズが入ってしまうデメリットもあります。
扉ロック
転倒防止ではありませんが、観音開きの食器棚から食器が飛び出すことを防止できます。
観音開きの扉を鎖やカンヌキなどの金属でロックするもので揺れによる扉の開放を防止し、食器の飛び出しを防ぎます。
価格も1,000円前後でお手頃です。
難点は食器の出し入れのたびにロックを外す必要があること、ロックを忘れたら意味のないことがあげられます。
感知式耐震ロック
これは前述の扉ロックの進化形です。
地震と同時に揺れを感知し瞬時に扉をロックします。
震度5程度の揺れで作動するようになっています。
食器棚の天板裏と開き戸にネジ止めして使います。
実は我が家の食器棚はパモウナ製でこの感知式耐震ロックが付いていました。
地震の際はきちんと作動し、この扉の食器は無事でした。
扉ロックではロックを忘れるリスクがありましたが、これならそのリスクもありません。
これは2個入りで2,500円前後で販売されています。
ガラス飛散防止シート
これも転倒防止ではありませんが、食器棚のガラスが飛散することを防止できます。
食器棚の扉はガラス製が多いと思います。
実際熊本地震では、多くの食器棚が倒れ、前面扉のガラスが割れてしまいました。
もちろん、倒れないことが大切ですが、もし倒れてしまったら飛散したガラスでケガをしてしまいます。
私もガラスではありませんが、割れた食器のかけらを踏んで、足をケガしました。
ガラス飛散防止シートは安価なものでは数百円からありますので、これを貼っておけば安心です。