熊本地震においてよく耳にしたのが仏壇の転倒です。
私の実家の仏壇は転倒こそ免れましたが、転倒寸前まで前に飛び出していました。
よくよく考えてみると一般的な仏壇は和室の半間程度のスペース(空間)に配置されているケースが多いですよね。(もちろんもっと大きな仏壇のお宅もありますが)
そのスペース(空間)に仏壇という箱をのっけた感じなんです。
罰当たりな言い方ですが、仏壇を一種の家具と考えると部屋の空間に家具を置いているだけなんです。
家具には地震対策の転倒防止策など行いますが、仏壇は物が物だけに転倒防止策をしていたお宅が少なかったんだろうと思います。
仏壇の上部に転倒防止のつっぱり棒なんて見た目が良くないですしね。
私の実家も、もちろん何も対策はしていませんでした。
仏壇の転倒防止策
仏壇は宗派に応じて形や構造が異なる上に大きさもまちまちです。
ですから仏壇本体とそれを設置している場所に応じて対応することが大切です。
ここでは一般的な仏壇の転倒防止策について見ていきます。
仏壇用地震対策補強セットの使用
これはミラクルガードという商品名で仏壇専用の地震対策補強セットとして販売されています。
この「ミラクルガード」シリーズは、地震転倒抑制グッズ(マジックガード)シリーズを仏壇専用に商品化したものです。
従来の(マジックガード)に使用している高係合強力成型面ファスナー(マジロック)に加え、さらに高係合の(マジロック)2段矢尻タイプを使用しているため、 通常の(マジックテープ)に比べ約4倍の係合強力を持っています。
また、大地震時の強度の振動にも耐えられるように鉄製の特殊押え金具もセットしています。
仏壇のタイプごとに3種類の商品があり、仏壇に合わせて使用します。
価格は2,000円程度で販売されています。
仏壇ストップベルトの装着
仏壇の転倒防止は、仏壇に鉄板や添え板をネジや釘などで固定する方法が多いのですが、この仏壇倒れストップベルトは、仏壇に直接ネジや釘を使わず、多段構造のお仏壇を大地震のゆれによって、転倒させない構造になっています。
最大高約2メートルまでの仏壇に取り付けが可能です。
ベルトも仏壇上部の角を起点に斜め後ろに引っ張る構造で、仏壇正面からベルトはほとんど見えません。
何より仏壇に直接ネジや釘を使わないので、仏壇を痛めないところがいいですね。
価格は10,000円程度で販売されています。
テレビ専用耐震マットの装着
これは基本的にはテレビ専用なんですが、仏壇にも使えるのではと思いご紹介します。
超粘着・超無反発ゲル素材で出来ており、通常液晶テレビの脚の底面にマットを貼って使用します。
マット自体は小さいので、仏壇の底面の複数貼っておけば地震の際仏壇が滑って動くことを防止できるのではないでしょうか。
そして、この商品は接着面を傷めず、きれいにはがせて水洗いで繰り返し使用OKという優れものなんです。
ですから仏壇を一切傷めることがありません。
おまけに1,000円もしないという価格も魅力です。
冒頭でも述べましたが、家具や家電の地震対策は行いますが、仏壇の地震対策はあまり行われていないのが現状です。
それゆえ、熊本地震では多くの仏壇が転倒しました。
もし仏間で寝ているのであればとても危険です。
仏壇の転倒防止も検討してみてください。